法話
2021/06/10
絵本法話~でんでんむしのかなしみ~
〈内容〉
1匹のでんでんむしが、ある日背中の殻にいっぱいのかなしみが詰まっていることに気が付きました。そのかなしみをどうにかして欲しいと他のでんでんむしに相談に行きます。
そこでかなしみを抱えて悩んでいるのは自分だけではないということを知り、そのでんでんむしは嘆くのをやめました。
生きていると、沢山の悩みや悲しみが出てきます。
お友達と喧嘩をしたり、仕事が上手くいかなかったり、自身や大切な人が病気になったり等辛く悲しいことは内容は違えど誰もが抱えています。決して自分だけではありません。人と代わることは出来ず、自分が抱えて行くしかないのです。
しかし、悲しみを経験すると、辛い思いをしている人にきっと寄り添うことが出来ます。この絵本は様々な場面で上皇后陛下美智子様の人生に深くかかわった作品です。美智子様も国民に寄り添う人生を歩まれていますね。
かなしみは沢山あるけど、嬉しい楽しいことも数えきれないほどあります。良いことも嫌なことも振り返り手を合わせ感謝出来る日を送りたいものですね。
『でんでんむしのかなしみ』
作/新美南吉 絵/かみやしん
発行所 大日本図書株式会社
『ごん狐』で有名な新美南吉さんの、22歳の時に書かれた作品です。
この絵本には『里の春、山の春』『木の祭り』『でんでんむし』も収められています。どうぞ1度手に取り読んでみて下さいね。 【若坊守】