法話
2021/10/10
絵本法話~がまぐちさん~
【内容】
がまぐち屋さんのがまぐちさんは色んなサイズの口金を持っています。その口金でわからなくなったおにぎりの具を覗いたり、なかなか産まれて来ない卵を覗いたりして次々に悩みを解決していきます。
最後には人出が少なくなった商店街の悩みを解決、温泉で商店街を復活させました。
がまぐちさんは小さな悩みから大きな悩みまで1つ1つ解決していきました。最後には温泉を湧かせ、沢山のお客さんを呼び込むことに成功し、繁盛したそうです。繁盛した商店街も嬉しい悩みが出来たに違いありません。がまぐちさん達もしっかり働いた後には温泉でリフレッシュして欲しいものですね。
さて、現実でも1つの悩みが解決してもすぐに次々と悩みは出てくるものです。
中には向上心が強く、自分でも気づかずに一生懸命に頑張り過ぎてしまう人もいるのではないですか?
がまぐちさんの温泉は、お客さんを呼び込むためでもあり、商店街の皆にもたまにはのんびりしてもらうためだったのではないでしょうか。
「イイカゲン」という言葉がありますが、近年悪い意味で使われることも多いようです。しかし、本来は「明らかに見極めてちょうど良い加減」という意味です。一説では、頑張る=我を張るとも言われます。頑張るとどうしても自分中心になってしまいがちですよね。
難しいですが、ちょうど良い加減でいたいものです。温泉も、いい湯加減といいます。熱くもなく温くもなく、ちょうど良い湯加減だからこそリラックス、リフレッシュ出来ますよね。たまには皆さんもフッと息抜きを。
こころがあたたまる絵本です。
題名 /『がまぐちさん』
作・絵/山口亜耶
発行者/公益財団法人 仏教伝道協会
第5回こころの絵本大賞受賞作品です。
作者の山口亜耶さんはイラストレーターで、教育関係など、子どものためのイラストを長年描かれていて、絵本も出版されています。
あたたかい、ほっこりする絵を描かれていますよ。是非1度ご覧下さい。 【若坊守】