法話
2021/11/10
絵本法話~ありがとう~
≪内容≫
リスのお母さんと子どもはどんぐりを拾いに出掛けました。たくさんのどんぐりを拾ったら、おなかが空いたのでどんぐりを食べました。
このどんぐりは子どもたちのおじいちゃんおばあちゃん達がみんなのために植えてくれたことをお母さんが教えてくれました。
みんなでおじいちゃんおばあちゃんに、どんぐりにありがとうを言って、今度はみんなの番。自分たちがお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんになったときのみんなの子どもたちのために植えることにしました。
そしてたくさんのどんぐりを持って家に帰りました。寒い冬もおじいちゃんおばあちゃんの温もりが感じられるどんぐりで乗り越えられそうです。
どんぐりの木はどれくらいで成長するのでしょうか。
何年も何年もかかるものを、顔を見ることもない孫やひ孫もっと先の子どもや仲間を見据えて植えてくれたんですね。
それは私たちも同じです。
おじいちゃんおばあちゃん、ひいおじいちゃんひいおばあちゃん、自分は顔も見たことない知らない人だからと法事をされない方も増えて来たように思います。
しかし、今いるこの「私」は決して1人で生まれて来たわけではありません。
何代もに渡って受け継がれたいのちが「私」です。その中の誰1人欠けても「私」はありません。
見えている範囲だけでなく、たくさんの方、たくさんのいのちに支えられて今がある「私」なのです。孤独に思えても決して1人ではありません。
そんなことを教えてくれる、可愛く温もりのある絵本です。
今月の絵本は
『ありがとう』
作/絵 いもとようこ
出版社 至光社
です。
読んだことがある方もまだ読んだことのない方も、思いを馳せながら読んでみてはいかがでしょうか?【若坊守】