法話
2022/02/10
絵本法話~あいつもともだち~
≪あらすじ≫
キツネくんはオオカミくんやクマくんとは友達だけど、ヘビくんのことはちょっと苦手です。冬ごもりの前にみんなとまた春になったら会おうとご挨拶。でも苦手なヘビくんには言葉をかけることが出来ません。冬ごもり中もそのことが気がかりでたまりません。年賀状もヘビくんにはかけませんでした。
春になってキツネくんは勇気を出してヘビくんに声を掛けます。キツネくんもヘビくんも嬉しくなりました。みんなみんな友達です。
友達や知り合いに挨拶や声を掛けたい、喧嘩したら謝りたい、気持ちを伝えたい!なのに勇気が出ないことってありませんか?そうすると後悔したり、ずっと気になって少し落ち込んだり。
キツネくんは長い間悩みましたが、勇気を出して声をかけました。ヘビくんに手がなくて握手が出来ないなら…としっぽとしっぽで握手したんです。ヘビくんはとても喜びました。
「和顔愛語(わげんあいご)先意承問(せんいじょうもん)」。
相手の身になって和やかで穏やかな笑顔とあたたかい言葉を掛け、相手の心を汲み取って先に動く。
ヘビくんへの思いやりが伝わってきます。本当はヘビくんと遊びたかったんですね。
みんなと同じでなくても、出来ることや良いところを見つけて一緒に楽しむって素敵ですよね。
『あいつもともだち』
作/内田麟太郎
絵/降矢なな
発行所/偕成社
もうすぐ年度替わりです。出遇いと別れの季節ですね。進学、就職、引っ越し等で新しい環境になる人も多いと思います。今まであまり話したことがない人、既に仲良い人とでも少しの勇気でもっと仲良くなれたり、新たな一面の発見があるかもしれません。
少しの勇気を出す後押しをしてくれる1冊です。どうぞ1度読んでみて下さい。【若坊守】