【絵本の内容】
　ピーマンが嫌いなゆずるくん。それを聞いてしまったピーマンは悲しくなります。ゆずるくんが好きなお菓子になりたいと色々なお菓子に変身。でもすぐにピーマンだとバレてしまいます。
　皆に嫌われて落ち込むピーマンをかわいそうに思ったゆずるくんがピーマンを連れて帰ります。そして、お弁当にピーマンを入れて欲しいとお母さんにお願いします。肉詰めになったピーマンは遂にゆずるくんに食べてもらうことが出来ました。

　畑にいる頃はお弁当のおかずになるのが夢だったピーマン。でも現実は嫌われていて大ショック。食べてもらいたくて努力する姿は一生懸命でとても可愛いです。思わず応援しちゃいます。

　なりたいものになる努力はとても大事なことです。でもピーマンにはピーマンのままの良さがありますよね。
青椒肉絲、酢豚、野菜炒めに天ぷら、ピザに肉詰め。ピーマンに合う料理はまだまだ沢山。ピーマンが無かったら寂しいです。ピーマンはピーマン。ピーマンのままで素敵です。

　それはあなたも同じです。あなたにはあなただけの素晴らしさがあります。
優しいところ。絵が上手なところ。明るいところ。運動が出来るところ。勉強するのが好きなところ。お片付けが上手なところ。挨拶がしっかり出来るところ…。考えてみただけでもいっぱいありますね。
　あなたはあなたの、そのままで素敵な魅力をどんどん磨いて欲しいなと思います。

　

『おかしになりたいピーマン』
作・絵／岩神　愛(いわかみ　あい)
発行所／株式会社　岩崎書店

　この絵本を読んでピーマンが美味しく食べられますように。そしてとっても可愛くて頑張り屋なピーマンの奮闘を見ながら、一緒に読むお子さんの良いところを伝えてあげてみて下さい。【若坊守】