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法話
2022/08/01
8月の法話

自分が今

生きているのは

先祖が自分の中に

生きているからだ

(茉莉花日めくりカレンダーより)
 お盆の季節がやってまいりました。お墓参りに行かれる方も多いことと思います。やはりお盆は、一年の中で最もご先祖に思いを馳せる季節かもしれません。
 ところで、皆さんはご先祖を何代目まで遡れるでしょうか。浄土真宗のお仏壇には過去帳があります。それを見ると、家によっては江戸時代くらいまでは分かるかもしれません。因みに円満寺の門信徒の過去帳は1750年まで遡ることが出来ます。
 私の学生時代、宗教の授業で、「ご先祖を十代前まで数えてみましょう」という課題がありました。しかし実際はとても数えられるものではありません。十代前で千人を超えるからです。さらに、二十代前では、百万人を超えます。それら全てのご先祖が、今、私たちの中に生きています。そして、一つ視点を変えてみると、それだけ多くのご先祖がおられるということは、身近にいる知らない人々とも何処かで繋がっているということです。ですから、
「私はあなた、あなたは私。全て一つの世界、お浄土に還らせて頂く尊い存在です。」
と頂くことが出来るのではないでしょうか。ご先祖を敬うということは、すなわち、私たちがお互いを敬い、感謝することに繋がることだと思います。さらにそれは、全ての命も繋がっているということです。親鸞聖人の歎異抄の中のお言葉です。

「命あるものはみな、これまで何度となく生まれ変わり死に変わりしてきた中で、父母であり兄弟姉妹であったのです。この世の命を終え、浄土に往生してただちに仏となり、みな救わなければならないのです。」
称名。【副住職】