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法話
2023/01/20
1月の法話(青空)

 ご紹介する「青空」はザ・ブルーハーツの曲です。大学生の時、カラオケで先輩に教えて貰った曲ですが、いつまでも色褪せない名曲です。
 差別や争い、それを見ているだけの人、自分はどうなのか…と、やりきれない思いが歌詞になっているようです。30年以上前にリリースされた曲ですが、色々なことが30年前よりも便利な世の中になり、発展しているはずが、一方では今も全く変わっていないですね。
 テレビやネットなどのニュースでは毎日のように戦争、いじめ、親子喧嘩が発展しての殺人事件が報じられています。悲しいニュースも多いのが現実です。
 
 何故でしょうか。人間のものさしでは、どうしても自分が「正義」で他人が「悪」になってしまいます。自分にとって損か得か、立場によってコロコロと変化してしまう身勝手で不確かなものさしです。それにより、自分の意にそぐわなければ時には言葉で時には暴力といった手段で攻撃してしまいます。
 
 それに比べ、仏さまのものさしは全てにおいて平等です。全ての生きとし生けるもののいのちを救うため、たえずはたらきかけて下さいます。すべてのいのちを救えないならば私は仏にならないと誓われたのです。その誓い通りに、どのいのちも尊く慈しんで平等にお救い下さるのです。
 仏さまのひかりに照らされると、「私」が如何にあてにならない不確かなものであるかを知らされます。
 仏さまの教えの1つに「兵戈無用」があります。戦争、殺生をするなという教えです。そんなことしてません!と思ってもすぐに自分が正しいと相手を口撃する私です。そんな時、一呼吸して仏さまの教えを心に止めておきたいものです。

 「青空」よりこのように味わわせていただきました。色々な方にカバーされていて、とても素敵な曲です。知っている方も知らない方も是非甲本さんの歌声聴いてみて下さい。【若坊守】