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法話
2023/03/20
3月の法話(「伊豆半島春のマイウェイ」)

 春のお彼岸を迎えました。多くの方がご先祖をしのび、感謝してお念仏されることだと思います。そんなご先祖との繋がりの大切さを感じた番組がありました。
 それはNHKで放送された『新日本風土記「伊豆半島春のマイウェイ」』という番組です。
 土屋直彦さん人(じん)さん親子は代々続くみかん農家を営んでおられます。そこでは「栄久(えいきゅう)ぽんかん」が生産されています。「栄久」という名前の由来は、二代前の栄久さんが台湾から持ち帰った苗を品種改良されたことに因んでいるそうです。土屋家ではご先祖の残された遺産を蔵に保管し、展示されていました。四代前の三余(さんよ)さんが幕末に農民のための塾を開かれ、やせた土地でも育てられる作物を作り始めたのが始まりとのことです。その精神が土屋家に代々受け継がれています。 
 二代前の栄久さんは、日誌をつけられていました。そこからは、土づくり、害虫対策、枝の剪定など様々なご苦労を窺い知ることが出来ます。
 そんな栄久さんは、ある言葉を残しておられます。
「人生とは感激の連続である。感激なきところに人生なし。」

 私たちは先人たちの導きによって、今日があることに共々、手を合わせ感謝したいものですね。称名。【副住職】