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法話
2023/09/10
絵本法話~このあとどうしちゃおう~

『このあとどうしちゃおう?』

(あらすじ)

おじいちゃんを亡くしたばかりの男の子。
ある日、おじいちゃんの部屋で一冊のノートを見つけます。
「このあとどうしちゃおう」
そう書かれたノートには、自分が将来死んでしまったら、どうなりたいのか、どうしてほしいのかが書いてありました。
これを見た男の子がおじいちゃんの思いを考察したり、自分がどうしたいのか考えようとするきっかけになるおはなしです。
 おじいちゃんはどんな気持ちでノートを書いていたのでしょうか?どうせ逝くなら楽しくと思ったのでしょうか。
 生まれたからには必ず死にます。このおじいちゃんはとても大切なメッセージを自分のいのちをもって男の子に伝えたのではないでしょうか。

 男の子はおじいちゃんがどんな気持ちでノートを書いたのか思いを巡らせます。そして、色々考えて、最後には「いきているあいだはどうしちゃおう」ノートのことも考えています。

 両親、亡くなったおじいちゃん、おばあちゃん、そのまたおじいちゃんおばあちゃん、もっともっと前のおじいちゃんおばあちゃん。多くの人から願われて繋がって生まれてきた「自分」。どのように生きるか考えるのはとても大切ですね。

 お彼岸が近づきました。亡き方々、お浄土に思いを馳せやすい時季です。今ある自分は誰のおかげなのか、沢山のいのちのおかげであること、ご先祖の皆様のおかげであること、お寺にお参りして「なもあみだぶつ」と阿弥陀如来様の前で手を合わせ感謝したいものです。
 おじいちゃんはきっと素敵な歳の重ね方をされたんでしょうね。男の子が真似してみようと思う程に。そんな一生懸命に素敵な人生を歩みたいものです。


『このあとどうしちゃおう?』
  作/ヨシタケシンスケ
  発行所/ブロンズ新社

 ヨシタケシンスケさんの、コミカルに生死(しょうじ)に関して考える作品です。ご家族やお友達と一緒に読んで改めて考えてみるのも素敵ですよ。どうぞお手に取って読んでみて下さいね。【若坊守】