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法話
2024/01/01
新年にあたって

新たな年を迎えました。本年も宜しくお願いします。
さて、新年を迎え一緒に考えてみたい言葉があります。「死ぬことが情けないのではない 空しく終わる人生がやりきれないのだ」(浅田正作)という言葉です。
空しく終わる人生とはどのような人生でしょうか。どうすれば空しくない人生を送る事が出来るのでしょうか。
浅田さんは「握りしめているもの よくよく吟味せよと 落葉 ハラハラ」とも言っておられます。
私達は財産、地位、名誉等々数多くのものを握りしめてます。それは自分自身の煩悩、欲望のなせる業です。いつかは消え去る物に執着しているのです。そのような執着を持ったまま空しい人生の幕がおりるのです。「よくよく吟味」もせずに人生を送っている訳ですね。
テレビで「よく考えよう お金は大事だね」とCMが流れています。しかし、お金よりもっと大事な物がありますよね。
空しく終わる人生とは、自分の欲望や煩悩のままに生き、支えてくれる人々や働きに感謝もせずに人生を終える事です。私を支えてくれているおびただしい働きや力に感謝申し上げて一生を終えたいものです。
自分自身がどのような人間なのか自分で知ることはできません。
親鸞聖人は自身を「煩悩具足の凡夫」と表現されました。
仏法に尋ね自分を見直すことがことが必要ではないでしょうか。
新年にあたり空しくない人生を送る為今一度自分自身をしっかりと吟味することを心がけましょう。
さよならする時「ありがとう。いい人生だったよ」と言えるように。