法話
2024/03/20
3月の法話(「御堂さん3月号」)
今月の御堂さんに、「手放さないでお仏壇」という表題で特集されています。
3月27日は、「仏壇の日」とされているそうです。由来については、天武天皇が685年のその日に、「諸国の家ごとに仏舎を作り、礼拝供養せよ」という詔を出されたということです。
そもそもお仏壇は何故必要なのでしょうか?
私たちは普段、手を合わせる機会が少ないように思います。手を合わせるとしても、お願い事をしている場合もあるでしょう。お仏壇には日々の生活に感謝申し上げるために手を合わせます。「阿弥陀様、今日も有難うございます。なもあみだぶつ。」ですから、お仏壇は我が家の小さなお寺であると御堂さん編集長の菅さんは言われています。
そして、お仏壇は感謝を申し上げるばかりでなく、愚痴や怒りも聞いて下さるのです。愚痴や怒りを他の人にぶつけても、雰囲気が悪くなるだけで、何も解決しません。もし、不満があるなら、他の人ではなく、本人に直接話すべきです。しかしながら、人には言えない愚痴や怒りというものも私たちは抱えています。そうした時、お仏壇で手を合わせながら、呟いてみて下さい。阿弥陀様は、「そうかそうか、本当に辛かっただろう。この阿弥陀はいつでもあなたに入り満ちておるから、大丈夫ですよ。」と聞いて下さいます。私たちは煩悩からは切り離せない存在です。だからこそ、そのことを見抜いて下さり、救わずにおれない阿弥陀様を礼拝する場所。自分のありのままの姿をさらけ出せる場所。これがお仏壇であると思います。称名。【副住職】