法話
2024/05/20
5月の法話(「御堂さん5月号」)
今月の12日は母の日でしたが、それに因んででしょうか、御堂さん5月号では、「やっぱり母は偉大だ」というエッセーが掲載されていました。
その中で、お笑いコンビ南海キャンディーズのしずちゃんの記事を紹介したいと思います。
しずちゃんのお母さんは優しくておおらかなのですが、天然なところもある方です。そうした性格ですので、すごいプラス思考の生き方をされていたようです。
しずちゃんが自信をなくしていても、「静代はお母さんの子やから、大丈夫」と言い、また、「おっとりしているところがいいのよ」とも言ってくれたそうです。
しずちゃんは今でも母に、パワーをもらっているとのことでした。
医者で作家の鎌田實さんは御堂さんで「人まかせにしない人生」を連載されていますが、今月号ではご自身のお母さんの「魔法の言葉」について書いておられます。
お母さんの「魔法の言葉」とは、「何とかなるわ」と「すごいわね」という言葉でした。
鎌田さんが子供の頃のことです。鎌田さんが色々なことに心配している時、決まって「何とかなるわ」と言ってくれたそうです。また、学校のこと、野球のこと、友達のことなどをお母さんに話した時は、「すごいわね」が口癖だったようです。
お二人のお母さんのお話に共通していることは、自分を丸ごと認めてくれているというところだと思います。そのことが一番の安心になるのでしょう。
阿弥陀様のお慈悲のはたらきもよく母に喩えられます。阿弥陀様は、「ありのままのあなたを摂(おさ)めとる」と誓われ、今、ここ、私を母のように見護っておられます。私は阿弥陀様の摂(おさ)めとる「摂取の光明」は見えないかもしれませんが、常に私を照らして下さっていることに、「南無阿弥陀仏」とお念仏申すばかりであります。称名。【副住職】