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法話
2024/08/01
8月の掲示板

死は いつか来るものではなく

いつでも来るものなの

樹木希林
 お盆の季節がやってまいりました。普段、あまり仏事に縁のない人も、お盆にはお墓参りに行くのではないでしょうか。お盆をご縁にして、「死」を見つめていくことは、とても大切なことです。
 「死」と聞くと、特別なことで出来れば考えたくないかもしれませんが、いつでも「死」が来ていると思えば、今、この時を生きることが出来ます。
 いつでも「死」が来ているとは、どういうことでしょうか。それは言い換えると、私たちは循環の中に生きているということではないかと思います。
 細胞レベルで考えると、体の中では一瞬、一瞬、生滅を繰り返しています。今、私のものと思っているこの体でさえ、循環の中で生きているのです。「死」も循環の一つの形に過ぎません。肉体としては、無くなったように思いますが、亡くなった方の個性は、大いなる海のようなお浄土という一つの世界に還っていくのです。そして本来は抜け殻となった肉体は微生物に分解され、土に還っていきます。当たり前のことですが、これが宇宙の真理です。「死」はいつでも来るものと覚悟が出来れば、この一瞬、今日一日を「真剣に」生ききることが出来るのではないでしょうか。称名。【副住職】