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法話
2024/11/01
11月の掲示板

家族と過ごすこと 

親から愛されること

今 生きていること

当たり前なんてない 目を覚ませ
 先月の『御堂さん』に、料理家の和田明日香さんがご自身の家族について書いておられました。
「一日のうちで家族がそろう時間って、晩ご飯のときくらいですよね。ご飯を食べる時は、みんなで食卓を囲み、同じご飯をいただく。私は、その時間を大切にしたいですし、それがないと自分の基盤が揺らいじゃうような気がするんです。」
「私が作る家庭料理は、結構地味なのですが、その地味に至るまでには、いろんな試行錯誤や失敗がありました。
子どもの成長に合わせて進化していったものもありますし、この地味なおかず自体、私の歴史そのものだと思うんです。
だけど子供たちは、食べるときは、基本ノーコメント。「いただきます」、「ごちそうさま」は言いますけど、いちいち、「わー、ママ、これ美味しい!」はないです。
それでも、黙ってご飯をおかわりして、かき込んでる姿なんか、見てないふりをして、しっかり観察しています。ああ、今日はご飯が進んでるなとか、それはそれでやっぱりうれしいですからね。」
 家族とお食事をいただく。毎日の当たり前の光景かもしれませんが、改めて大切な尊い時間なのだなと気付かせて頂きました。きっと子供さんたちも、毎日のご飯の中にお母さんの愛情を感じていることでしょう。
 我が家でも、諸事情により、最近は母親が料理を作ることが多くなりましたが、言葉ではないですが、親から愛されていることを感じます。
 私自身は、当たり前になってはならないという思いから、ご飯を頂く前には、「食前・食後のことば」を申しております。

食前のことば:「多くのいのちとみなさまのおかげにより、このごちそうをめぐまれました。深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。」
食後のことば:「尊いおめぐみをおいしくいただき、ますます御恩報謝につとめます。おかげでごちそうさまでした。」

称名。【副住職】