掲示板記事詳細

法話
2024/12/20
12月の法話(今年の漢字)

 毎年、清水寺で発表される「今年の漢字」ですが、2024年は「金」でした。パリ五輪での日本の金メダルラッシュや政治と金の問題が話題になったことが人々に選ばれた理由のようです。「金」という字が選ばれたのは、今年で5回目で、過去に選ばれた漢字の中では、最も多いとのことです。
 「金」は、「キン」とも「かね」とも読みますが、何れにしても、ピラミッド構造の象徴と言えるのではないでしょうか。金メダルは、競技の頂点に立った者だけが手に入れることが出来ます。お金は、実力や権力を持った人がより多く手に入れることが出来ます。私たちのフォーカスしている社会は、ピラミッド構造の組織によって成り立っているので、「金」という字に注目されることが多いのでしょう。しかしながら、ピラミッド構造の社会が行き過ぎると、多くの人々は幸せになることが出来ません。
 阿弥陀様の願いの中に、「悉皆金色(しっかいこんじき)の願」と呼ばれるものがあります。
「わたしが仏になるとき、わたしの国の天人や人々がすべて金色に輝く身となることがないようなら、わたしは決してさとりを開きません。」(『浄土三部経(現代語訳版)』25~26頁)

 阿弥陀様の国であるお浄土では、全ての人々が金色に輝くのです。私たち一人一人は、全てが同じ存在でありながら、宇宙にたった一つの尊い存在であることが真実です。そのようにお互いが思えるような社会に変えていく必要があるように感じています。みんなが尊敬と感謝の心で過ごせる世界を共々に創造していきましょう。称名。【副住職】