法話
2025/01/10
絵本法話〜おなじところちがうところ〜
《あらすじ》
わたしととしきはサッカークラブ。でも、委員会はちがう。同じ委員会のあかねちゃんとは、担当のしごとがちがう。あかねちゃんとりょうちゃんは親友で同じ班だけど、肌の色はちがう……
好みや生活環境、特性、ルーツ、文化、セクシュアリティ……人と人の間にはさまざまな「おなじ」と「ちがう」があります。
おなじところ、ちがうところがあるからこそ、人と出会い何かを共にすることが楽しいし、世界はより輝く。
多様な人々が共に生きるこれからの社会をつくっていく子どもたちに、認めあいいかしあう人と人の関係のすばらしさを伝える絵本です。
私たちは幼い頃から様々なことを同じ年齢の人と同じことを一緒にすることが多いような気がします。例えば、授業等を受ける時はお友達と同じことを同じようにしてみたり、違うことをしていると指摘されたり。違うと不安になったり、同じだと安心したり。もちろんそれも大事ですが、違うこともとても大切なことです。人はたとえ双子であって同じ両親から生まれ多くの時間を共有していても全く違う性格で別人ですね。まして、殆どの人は違う親から生まれ、それぞれの生活を送ればたくさんの違いがうまれてきます。同じところがあれば安心、違うところは新しい発見と楽しめると素敵ですよね。
同じいのちは1つもなく、どのいのちもそれぞれに輝いていて、どのいのちも漏れこぼすことなくほとけさまは慈しみ、そのままの今のわたしのままを引き受けて下さいます。そんな皆さんは一人ひとり尊いのです。そして、みんな違って当たり前。違いを知って、わかろうと歩み寄り、認め合うことが出来れば、きっとまた世界が広がるはずです。
『おなじところとちがうところ』
作/新井洋行
絵/嶽まいこ
発行所/株式会社くもん出版
新しい発見は楽しい。認められるって嬉しい。家族と自分、友達と自分、おなじところとちがうところ。見つけて分かり合って楽しんでみませんか?【若坊守】