年末に、NHKの「病院ラジオ」という番組を観ました。番組は、サンドウィッチマンのお二人がラジオDJをされて、様々な病で病院に入院または、通院されている方々と直接対話をして、最後にリクエスト曲を流すという形で進行されます。そのなかで、生まれた時から腸に異常があり、人工肛門をつけて暮らす女子高生とお母さんが印象に残りました。
彼女は腸の病気のために、食べる物も制限され、食物繊維の豊富な物や、キノコ類、海藻類も食べられないとのことです。数年前には、クローン病を発症したそうです。しかし、彼女は前向きでした。人工肛門を周りの友達に見せて、「これ、ほらかわいいでしょ。」と言ったことがありました。彼女は言いました。「これが私の個性なんです。他の人から見れば、違うことがあるかもしれませんが、自分の事は、自分で決めて人生を歩んでいきます。今まで支えてくれた両親には心から感謝しています。」
その後、お母さんもラジオに出られて、次のように言いました。
「エコー検査の時に、何か異常があるかもしれないと言われましたが、折角授かった命なので、ありのまま受け入れました。娘にはそれはあなたの個性だから、そのままで良いんだよ。生まれてきてくれて有難うと言って、育ててきました。」
最後に娘さんがお母さんのところに行って、思いがあふれたのか、涙を流しながら、「今まで本当にありがとう。」と言うと、お母さんが、「そのままで良いよ。」と言って、抱きしめていたシーンが特に印象に残っています。
なぜ病気になるのかは、分かりませんし、考えてもどうしようもありません。しかし、それもまた個性と受け止めて、前向きに生きていく彼女の姿に素直に感動しました。「今日の命に遇う不思議。」年の始めに、改めて私自身に問いたいと思います。称名。【副住職】