原文
往来手形一札
一肥後之国熊本城下新壺井町菜種屋
和三治佐蔵やす右親子三人代々浄土
真宗ニ紛無御座候然此渡御門跡
二十四拝順拝仕度旨願出往来
遣し申候御法度之切支丹ニ而者
決而無御座候諸国御関所無滞
御通せ可被下候萬一道中ニ而行暮
候らハゝ其所之御沙汰ニ御取斗可被下候
猶病死仕候らハゝ其処之御沙汰ニ御取
捨可被下候為後往来一札如件
天保十一年子三月日 肥後熊本城下
光蓮寺㊞
国々所々関所
御役人中
書き下し文
往来手形一札
一肥後の国熊本城下新壺井町菜種屋
和三治佐蔵やす右親子三人代々浄土
真宗に紛れ無く御座候 然るに此たび御門跡
二十四拝順拝仕り度旨願い出 往来
遣し申し候 御法度の切支丹にては
決して無く御座候 諸国御関所滞り無く
御通せ下さるべく候 万一道中ニて行き暮れ
候らば 其所の御沙汰に御取斗らい下さるべく候
猶病死仕り候はば 其処の御沙汰に御取り
捨て下さるべく候 後の為往来一札件の如し
天保十一年子三月日 肥後熊本城下
光蓮寺㊞
国々所々関所
御役人中
解説