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古文書
2025/02/13
往来手形⑪

原文

     往来手形之事
一          摂州西成郡野田村
             津田屋德次郎
                 當巳五拾三才
 右者今般高祖聖人廿四輩処
 其外御旧跡順拝仕度二付往来手形
 差出申候諸国御関所無滞御通
 可遣候海陸船川尚行暮候節御心添
 可仰候万一旅中二於而病死致候ハ﹅其所之
 御作通二御取斗可被成遣候為證往来
 手形依而如件
             本願寺御門跡
                  同村
                  御兼帯所
 安政四丁巳年         圓満寺
     閏五月

      諸国
        御関所
         宿々村々
            御役人衆中

書き下し文

     往来手形の事
一          摂州西成郡野田村
             津田屋德次郎
                 當巳五拾三才
 右は今般高祖聖人廿四輩処
 其の外御旧跡順拝仕り度に付 往来手形
 差し出し申候 諸国御関所滞り無く御通し
 遣るべく候 海陸船川尚行暮候節 御心添え
 仰べく候 万一旅中において病死致候はば其所の
 御作通に御取り斗らい成遣さるべく候 證の為往来
 手形依って件の如し
             本願寺御門跡
                  同村
                  御兼帯所
 安政四丁巳年         圓満寺
     閏五月

      諸国
        御関所
         宿々村々
            御役人衆中

解説

前回津田德次郎が往来手形発行を申請した圓満寺から発行された往来手形です。
文面は、これまでの往来手形同様に諸国の関所等を問題なく通過し、万一死去したら其の地の作法で葬ってくれるよう要請しています。
なお、この手形には裏書きがあり、文面は「この往来手形で他寺院へ宗旨人別加入要請があり加入を許可すれば、すぐに抗議する」とあり、他寺院へ宗旨換えすることを強く牽制しています。
当時、往来手形持参で旦那寺を変える事が頻繁に行われていた事の証かと思います。
なお、この手形が圓満寺にあるのは、無事に津田屋德次郎が帰宅したことを証明しています。